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オートバイの免許を取るため、教習を受ける中高年の男性ら=甲子園自動車教習所
オートバイブーム全盛だった1980~90年代に青春時代を過ごした世代が、仕事や子育てを一段落させて「リターンライダー」となる流れが加速している。新車を買う人の6割超が50~60代といわれ、その割合は年々上昇。今や「回帰組」がバイク乗りの中心となっている。(山岸洋介)
■「35年ぶり」の爽快感
「風を切って走る爽快感がたまらない。35年ぶりにこの感覚を味わい、とりこになりました」
こう話す兵庫県西宮市の会社員、前田晃敏さん(55)もリターンライダーの一人だ。
16歳で免許を取り、250ccの愛車で友人とツーリングを重ねた。事故で3カ月の入院も経験したが、退院後も「凝りず」に乗り続けた。
80年代後半の当時は空前のオートバイブーム。国内で最もオートバイが売れた時期で、テレビの地上波でもレースが放映されていた。
しかし前田さんは車の免許を取ると、徐々にオートバイに乗る機会が減少。20歳ごろから「全く乗らなくなった」という。同世代たちも潮が引くようにオートバイから遠ざかった。
■「やっぱ最高やで」
再び乗ろうと思ったのは約2年前。先にリターンライダーとなった同僚の「バイク、やっぱ最高やで」という一言がきっかけだった。子育ては一段落し、金銭的にも少しだけ余裕ができていた。
「いっちょ乗ってみようか」とレンタルバイクでツーリングに出かけると、若き日の記憶が一気によみがえってきたという。
昨年春には250ccのバイクを中古で購入。サーキットの走行会にも参加し、7年前に亡くなった妻を弔う西国三十三所の巡礼ツーリングも続けている。
■50~60代が6割
メーカーでつくる日本自動車工業会の調査によると、オートバイ購入者の平均年齢は上昇傾向にあり、2023年度には55・5歳だった。50~60代の割合は増え続け、23年度は60%を突破。対照的に若い世代は減っており、20代は3%、30代は6%と、いずれも16年間で3分の1以下に落ち込んだ。
メーカーも中高年に狙いを定めて開発している。主にヤマハの新車を扱う販売店・YSP神戸中央(神戸市兵庫区)の花尾仁正代表(49)は「近年は各メーカーが、懐かしい雰囲気のデザインと最新機能を融合させたラインナップを充実させている」と話す。
■大型にステップアップ
「人生も折り返しを過ぎた。今のうちに楽しみたい」。前田さんは夢だった大型二輪の免許を取得しようと、この夏は教習所へ通い詰めた。
かつては教習で取得できなかった大型二輪免許。前田さんと同じように、いわゆる「中免」からのステップアップを目指す中高年ライダーも多いという。
引用元: ・【二輪】「やっぱ最高やで」 中高年のリターンライダーが増えている 新車を買う人の6割超が50~60代 [シャチ★]
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